4月10日 超常見聞記その2

Sさんにはあちらこちらスカイフィッシュの生息地を案内していただき、まだ明るいながらも夕方にさしかかる頃、Sさんご夫妻とは別れ、我々はもう一人の同行者Kさんの提案でお茶でも飲もうということになった。
最近オープンしたてのペンション風の喫茶店に入り、山上からの景色をガーデン越しに見ながら、お茶をいただくこととなったが、武良さんがいつもながら気さくに店員さんにUFO/スカイフィッシュ撮影のことを話しかけると、なんとこの辺りではUFO目撃が頻繁なのだという答えである。
そして、何ならその辺の話をしてもらいましょうかと、店のマスターであるTさんを呼んでこられた。
最初の店員さんはTさんの奥様なのである。
ちょうど他に誰もお客さんがいないこともあってか、Tさんは、我々のテーブルに同席して、一時間近くも目撃談を熱っぽく語ってくださった。

Tさんはのっけから、クリスタル型のUFOが回転している様を10回以上、卵型のUFOも2度ばかり見たといった話をされた。
それも、この山上の眺めの中に現れたというのだ。
六甲山系でUFO目撃談が多いというのも、頷ける話である。
極めつけは、丸い光る玉のショーとも言うべき現象で、そのときの印象を出現順を追って、今まさにこの場のみなでその光景を共有しているかのようにして話してくださったのは感動ものであった。
それを簡単に説明すると次のような感じである。

阪神大震災の少し前のこと、当時まだ喫茶店舗部分はなく、広い庭だった頃、芝生に犬を飼っていたはずなのに、寝静まった深夜に窓の戸を叩く音がする。
犬も吠えぬほどの侵入者であろうかと身がまえながら、外を眺めてみると、東にゴルフボール大くらいの緑色のUFOがいて、至近距離に滞空していた。
結構こうした光景は見ていたので、また出たかといった感慨だったようである。
ところが、南のほうを見たとき、ソフトボール大のオレンジ色のUFOが同様に滞空していて、それがやがて白く強く輝きだし、それがはじけたかと思うや、そこから銀色のパチンコ玉みたいなUFOが次から次とたくさん生まれ出てきて、キラキラ輝きながら西の方に流れて行くと、やがてもとの本体もそれを追いかけるようにして西へと去ったという。
そのショーのさなかにも、Tさんは近所の家が近いので、大声でUFO出現を訴えたというのだが、誰一人として気がついてくれず、結局奥さんとともにそれを目撃されるにとどまったという。

興奮冷めやらず、同じ夜が明ける頃にも外を観察していたところ、海側にあたる南に雲が低く垂れ込めていたのだったが、それがいつしか刃物ですぱっと切られたように二つに分かれ、その雲の間にまたもや銀色の丸い大き目のUFOが出現。
それがまた強く光るや、プラチナ色をした玉のようなUFOが無数にそこから生まれ出て西の方へと流れていったという。
その光景がしばし続き、それが終わるや、分かれていた雲がいつしか元に戻っていた。

また震災後に、Tさんがボリビアにツアーで行かれた時、遺跡の中にジャングルのようなところがあり、そこから眺めたおむすび型の山に、何かアーチ型をした人工的なきれいな構造物があったという。
そのような時代錯誤なものを、インディアンが作った風はない。
そこは何であるかとガイドに聞いたところ、そこから先は現地人であっても入ってはいけないところとのこと。
かつてイギリス人探検家が入ったりしたが、誰一人として帰ってきた者がおらず、地元のインディアンの噂では、地下都市文明の入り口ではないかという説があるという。
そんな条件下もあってか、ふもとにおりてきた夜中、古ぼけたペンション風のホテルで、ツアー仲間と共に食事をしながら、不思議なところだ、UFOでも出るのではないかといった会話をしていたという。
すると、コーヒーを飲んでいる最中に突然停電。
Tさんが、「これはほんまにUFOが出たのと違うか」と、みな共に外へ出たところ、大きなサーチライトのようなUFOが上空に出現しており、それから約一時間ほどの全員目撃のUFOショーになってしまったという。



Tさんの話では、彼が目撃したUFO体験に関して言えば、これらのUFOは宇宙から来たものというより、異質の空間から湧き出てきているような気がするとのことであった。
それは、この空間のすぐ隣にあるようなところではないかとも話されていた。
また、彼の経験からしても、見る人は見るように宿命づけられている気がするとのことであった。
見たことのない人は、ごく近所の人でも、見たことがないのだそうである。
私も、丹後の元伊勢に出現するUFOも、ごく特定の人にだけ頻繁に目撃されていることを伝え、どうやらそういうわけなのかもしれませんねと頷き合ったしだいである。
また、十把ひとからげに表現されがちなUFOにも、いろいろ違った出自があるのかもしれないと、妙に感慨に浸ったしだいである。

武良さんは、そうしたUFOをカメラという手段で捉え、どうやら様々な不思議現象愛好家や体験者を結びつける役割を果たしておられるような気がした。彼が話せば、何か面白い経験の持ち主が出てくるという具合なのだ。
また、最後に驚いたのは、お茶でも飲もうと発案したKさんが、なんと、初対面であるはずのTさんの知人と繋がりを持った人であったことが分かったことである。(Kさんとは、「かめさんとうさぎ」さん)
世間は狭いというのか、それとも類は友を呼ぶというのか。
まさにこの時空間は、超常的であると思ったことか。




2002.04.10
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